August 25, 2011. Written in Nagano prefecture, Japan
アミーゴと雨宿り
いよいよ明日出発というときに、夜遅くに最寄り駅に帰り、コンビニによると、土砂降りの音がした。それでも仕方なくコンビニを出ようとすると、背後から「アミーゴ!」というかけ声が聞こえた。
振り向くとそこにはいかにも南米らしい顔立ちの、見るからに明るくて、若い男が立っていた。日本語も英語も皆無だが、ポルトガル語を勉強している僕の彼女となんとか通じ合えた。
しばらくコンビニの前で楽しく話していると店員が「どうぞ中でお話してください」と声をかけてくれた。
アミーゴは23歳で、僕より一つ年が下だった。半年間日本に働きに来たメキシコ人らしい。昼間はサーフボードを作る仕事をしており、夜はメキシコ料理の店で調理している。メキシコの海の町の出身で、家系は漁師のようだ。母国でもサーフィングのインストラクターとして働いていた。
世界旅行出発に至るまでの忙しい準備の日々の中、彼と楽しく話していると睡眠不足であることも、今日中に家を空っぽにしないといけないことも一瞬忘れられた。
彼に言わせると、日本人はシャイであまり話しかけてくれないから、中々友達ができない。そりゃ、日本語も英語もしゃべれなかったら大変だろうとは思う。だが、明るい彼には人を楽しませる魅力があり、きっと友達ができると信じている。
世界旅行に行く話をすると、メキシコに遊びに来なよ、とも言われた。いつもなら義務的に「ぜひ」と言うところだが、彼に言われるとなぜか本当に行こうかなと思ってしまう。そんな魅力のある男だった。
帰りに、もう必要のない自転車を彼にプレゼントした。
彼にはぜひ日本でいい経験をしてきてほしいところだ。
1 件のコメント:
文章に関しては素人ですが、この文すごい!!!どうすごいのかはうまく表現できませんが、読んだときに「上手」と思ったので、生意気ではありますが、コメントさせていただきました!これからもブログ楽しみにしています!!!アミーゴ;)
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