2011年11月13日日曜日

新たな仲間と彷徨う成都

November 13, 2011. Written in Chengdu, China

新たな仲間と彷徨う成都

 西安に二日ほど滞在したのち、四川県成都へと出発した。西安の宿で出会った日本人男性のNさんと二人のスペイン人男性と4人で電車に乗った。前もって切符を予約したスペイン人はベッド席だったが、当日駅で切符を買ったNさんと僕は硬い椅子で10数時間の列車旅に挑戦。ところが、残念ながら隣の席ではなく、少し離れているため会話ができず、下品にカップラーメンやら菓子パンやらを食べる中国人に囲まれてかなり窮屈だったが、それでもこの移動時間を有効に使おうと思い、ひたすら読書にふけった。そして、10数時間を経て、ちょうど成都に到着した瞬間、山田詠美さんの「ひざまずいて足をお舐め」を読破した。それをNさんに知らせると「今日はきっといいことがあるよ」と言われた。

 ホームに降りると、そこに我々よりも余程快適な時間を過ごしたはずのスペイン人がいた。4人で前もって調べたユーズホステルまでタクシーで移動し、西安で出会った日本人女性のKさんと再会。このユーズホステルは以前日本人が経営していたらしく、日本人スタッフや日本語の本・映画・料理などがあった。それから、雰囲気の良い、居心地の良さそうな場所でもあったので、とにかく到着してほっとした。しかし、ドミトリーはいっぱいで、代わりに4人で3人部屋に泊まることになった。それはコッテージで、4人には少し狭いが、久しぶりに気持ちの良いマットラスの上で寝られて大満足だった。

 それはそうと、荷物を部屋に置くと、さっそくみんなで外出して、とりあえず宿の近くのラーメン屋さんで昼食を済ませた。お箸で食べることに慣れていないスペイン人の滑稽な姿は面白く、コメディアンな二人だから尚更笑えた。

 食べ終わると、スペイン人の二人はそのまま町に出かけることを提案した。一人なら疲れて宿に戻ったと思うが、二人のせっかくの誘いに乗り、一緒に出かけることにした。バスで町の中心まで行き、有名な武侯区にたどり着いたが、入場料が高すぎるため、武侯寺に入らず、街をふらふらしてみた。さすがはチベットの入り口の成都で、町中にチベットの服装を着こなしている人が見かけられたり、チベットのお土産を売っている店もあった。そういえば人の顔も、これまでに見てきた中国人の顔とはちょっと違ったのかもしれない。

夕方になると武侯区に戻ってき、高めのティーハウスで少し休んだ。ティーハウスでは以前にぼったくられた経験があり、入るのに少し気が引けたが、一人ではないし、値段をよく見てから注文した。だが、トラウマが残っているので、ティーハウスなのにティーを飲む気にはなれず、さんざん悩んだあげく大人しくコーラーを飲むことにした。ティーハウスを出ると、武侯区の粋な道をしばらく歩んだ。屋台がたくさんあり、様々な香りが鼻に響き届いたが、観光地であるだけに値段が高く、何も買わず我慢した。

夜、ホステルに戻ると、みんなでバーに落ち合い、日本人スタッフに勧められたチーズバーガーを食べて、楽しい一日を終えた。

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