2012年2月19日日曜日

九份と北投と猫空

九份と北投と猫空
February 19, 2012. Written in Shanghai, China

土日に、昔日本で学校が一緒だったSさんとMさんという二人の台湾人女性と一緒に出かけた。台北メィンステーションで待ち合わせして、最初に出かけたのは九份とうい地名だった。山の上にあるこじゃれた町で、海も見渡せる。

だが、九份はそれだけの町ではない。というのは、九份は日本統治時代に最盛期を迎えた町で、現在もその面影が大いにある。そして、何よりも日本の観光客を呼び寄せているのは、九份がジブリの『千と千尋との神隠し』に登場する村の元になっていることだ。
残念ながら雨が降っていたが、素敵な町だった。ちなみに前回もMさんと出かけたときは雨が降っていた。まったくもう、雨女と出かけるとこうなるんだから……。
途中で昼ごはんに美味しいチャーハンと牛肉ラーメンを食べた。女性二人と食事していると、男は必ず残り物を食べる羽目になるわけで、早い時間からさっそく満腹な状態になってしまった。
食後、傘を差しながら町をふらふらしていると、なんとSさんの妹とその彼氏にばったり!その一週間前、Sさんの実家でお会いしたばかりだったので、相当の驚きだった。
山のてっぺんまで上ると、一匹の猫が大雨の中でのんびりと毛づくろいしていた。なんとなくジブリっぽくってさすが九份!
帰りのバスの中に乗っていると、雨が止み、急に晴れてきた。こんなに天気が変わるなんて、Sさんのおかげでしょうか? 思ってみれば、彼女のふるさとの台中を訪れた際も、毎日きれいな青空だった。晴れ女が雨女に打ち勝ったというわけか?
再び台北メィンステーションに戻り、Mさんの彼氏と合流した。彼には前日、Mさんのふるさとを訪れたときもお世話になった。今度は4人で北投へ向かった。北投とは台北の外れにある有名な温泉地である。東京の人がよく箱根へ行くように、台北の人がよく北投を訪れる、と言えばまあ間違いないだろう。ちなみにこの北投温泉地もまた、日本統治時代に発祥されたらしい。これもまたかなり日本的な町並みで、熱海あたりにいるのではないかという錯覚にとらわれる。
これなら、世界旅行をせずとも、国内旅行をしていればよかったじゃないか!?しかし、やっぱり大切な仲間には、台湾まで行かずして会えなかった。久しぶりに会えたことに本当に感謝した。昔の自分が少し取り戻せた気になるし、一緒に昔話するほど楽しいことはない。
ホテルにチェックインして、一通り温泉に入ってから近くでしゃぶしゃぶを食べに行った。しゃぶしゃぶを食べたのは久しぶりだったが、こんなに美味しかったっけと思うくらい美味しく感じ、たくさん食べた。

ちなみにMさんの彼氏はマイペースで、みんながやっと食べ終わったという頃に、急にうどんを食べだした。もう満腹だろうに、とても大変そうだったが笑顔で最後まで食べていた。


翌日は猫空へと出かけた。以前にホステルの仲間と一緒に行った動物園から、ゴンドラに乗って行く観光地である。いろんなところでスキーをやってきたが、こんなにも長いゴンドラを見たのは初めてだった。調べてみると動物園から猫空駅まで17分とかかる。
ゴンドラ内ではMさんがずっと怖がっていたので「ゴンドラって、一日に一台くらい落ちるんですよ、実は」とまじめな口調で言うと、ちゃんと怖がってくれた。ありがとう!
猫空からは遠くに広がっている台北都心が見渡せて、世界で二番目に大きい高層ビル「101」がどれだけ飛び出ているかがよくわかる。この素晴らしい景色が見渡せるテラスでお茶をした。台湾の素晴らしいところはぼったくりがあまりないことだと感じた。いくら安い中国でも、観光地でお茶をするとばかみたいに高くならないように気をつけないといけないが、台湾では気楽に飲める。
帰りはまずゴンドラでまた動物園に戻り、乗りながら夕焼けが楽しめた。楽しい週末の終わりにふさわしいお出かけだった。

0 件のコメント:

Total visitors