2012年1月30日月曜日

さわやかなコーラ

January 30, 2011. Written in Taipei, Taiwan.

さわやかなコーラ


「刺道」という刺青屋さんと同じ建物にある台北の「JV’sホステル」に到着したのは、12時前だったかと思う。ドアのベルを鳴らし、明るい青年の声が英語で聞こえてきた。
「今開けまーす!」と。
階段をのぼると、その声にも負けないほどの明るい顔立ちの台湾人青年が私に手をふり「ウェルカムッ!」と言った。入国審査のおじさんたちといい、この青年といい、台湾人は本当に優しいようだ。

ドミに案内されると、そこに少々大柄なアメリカ人がまだベッドで寝ていた。私たちが入ってくると起きたらしく「やあ、元気か?」と声をかけてきた。
彼は英語の先生になるために台湾に来たらしく、今仕事を探している最中だという。だが、お腹を壊し、今日はホステルで休んでいるらしかった。
私自身も、昨夜を揺れまくりのフェリーで過ごし、ほとんど眠れなかったので、ベッドで少し休むことにした。ところが、眠りに入ったかと思うと、今度はある白人女性がドミにチェックインし、一方的に声をかけてくるので、どうやら睡眠時間はもう終わったようだった。彼女はブラジル人だが、4年前からオーストラリアに住んでいるという。英語も上手で、大柄なアメリカ人曰く、オーストラリアンな訛りまで出ている。だが、情熱的な性格からすれば、彼女はやはり典型的なブラジル人であることがわかる。

夕方、宿の溜り場に行くと、明るい台湾人の青年がもう一人の女の子のスタッフとテレビを見ていた。彼女が彼のことを「コーラ」と呼んでいるのを聞き、その理由を聞くと「彼はコーラが大好物だから、イングリッシュネームはコーラだ」ということらしい。この可愛い女の子がコーラくんのガールフレンドであることに気がついたのは、その数時間後だった。彼女はとても良い子で、羨ましいほどに素直な性格の持ち主だった。台湾の南の町、高雄の出身で、翌日から旧正月で地元へ帰るらしい。
「よかったら私の町に遊びに来て!案内するよ!」という彼女の言葉に、思わず「うん!」と答えた。

夜遅くに腹が空き、コーラとそのガールフレンド、それから大柄なアメリカ人のQさんと宿付近の夜市に出かけた。台湾は夜市(ナイトマーケット)の国で、夜遅くまでいろんな食べ物が売っている。

着いた日さっそくスタッフと仲良くして一緒にご飯を食べることはそうそうないなあ、と思いながら、美味しい牛肉炒飯を平らげた。本当に台湾はいいところだ!

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