November 30, 2011. Written in Yangshuo, Guilin, China
林計画二日目
林計画二日目は、その一日目とはまるっきり違っていた。長い距離歩くこともないし、夜どこかにたどり着くかどうかを不安に思うこともなかった。だが、その分、普段観光客が来ないような場所を発見することもなかった。だが、桂林計画二日目は冒険的ではなかったとはいえ、十分に貴重な一日だったといえるだろう。
桂林計画一日目の夜に出会った中国人カップルが、翌日一緒に出かけてくれた。教養のある人たちで、英語も上手に話せるし、話を聞いていて面白い。特に男の方とは気が合った。彼はヘンリーという名(英語名)で、僕よりは一つ年上だった。彼女の方は(名を忘れてしまった。お許しください)僕らより2つか3つ下で、テレビ局のニュースレポーターとして働いているらしい。それから、二人はアミーカいう可愛い犬を連れていた。アミーカはなぜか僕のことが気に入ったらしく、しつこい程になついてきた。
このメンバーで、僕がその前の日たどりついたところから、楊堤(ヤンディー)という漓江沿いの小さな村まで車を約40分走った。ところが、楊堤は僕がそれまで見てきた村とはかなり違っていた。あらゆるところに観光客がおり、みかんやら飲み物やらを高く売りつけようとするしつこい中国人もちらほらいた。だが、水あり山ありの素晴らしい景色は僕が昨日歩いたところより何倍もきれいだったことも否定できない。
この楊堤から30分くらい歩いた後、モーター付きの竹いかだに乗った。景色は「桂林に住んでもいい」と思わせるくらいきれいだし、ヘンリーとそのガールフレンドも楽しい人たちだったが、本当はもっとサバイバルな方法で行きたかったので、少し残念な気持ちもあった。
お昼は川沿いのレストランで食べた。トマトと豚肉の入った炒め物が気に入ったので、料理の名前を教えてもらった。今度一人でどこかの食堂に入ったら頼んでみよう、と。
興坪という村に到着したのは、2時か3時くらいだったと思う。新しい友人と最後に3人で写真を撮って別れた。
「なにもない村のすばらしい景色」というのはこの旅館のスローガンらしいが、それは10年くらい前の話で、今では大分大きい村になってしまった。町といえるほどではないが、それでも十分の家が建っていたし、観光客もたくさん道を行き交っていた。そして、その中に混ざって、僕が林さんという日本人が営む旅館を探したわけだ。探すのに少し時間がかかったが、港のすぐ近くの静かな坂道の途中にあった。
入り口の前で、林さんが誰かと中国語で話していた。日本語で、部屋が空いているかと訪ねてみた。ツインルームしかないらしく、以前にあったドミトリーをやらなくなったらしい。
そこには、とてもアットホームは空間が広がっていた。二人の中国人が食卓についていた。中国の民族を研究している方らしい。部屋を見に行くこともなく、つい林さんと話し込んでしまった。ネパール10年、タイ4年、そして15年前からこの興坪の村に滞在という興味深い人生を歩んできた方だった。興坪では、旅館のすぐ上にある老寨山の山道を作った、村の人々にも感謝されている人物である。
そして、僕を含めると12人から成り立つこのにぎやかな団体で食卓について、美味しい家庭料理を口にした。会話は中国語が主だったので理解できなかったが、久しぶりに明るい家庭的な雰囲気を味わうことができたので、とても楽しい時間だった。
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