2012年1月19日木曜日

香港で戦う。

January 19, 2011. Written in Taipei, Taiwan

香港で戦う。

年明けて、極真香港の2012年初稽古に参加した。泊めてもらっているNくんの同居人のイギリス人Cさんが見学に来るということで駅で待ち合わせて一緒に行く約束した。

アパートで空手着を鞄につめていると、何かが欠けている気がした。よく考えると、なんと帯がないことが発覚!アパート中を探し回って、ゴミ袋の中を除いてみたり、Nくんのベッドを動かしてその下を見たりしたが、本当にどこにもない。前回稽古したジークンドー会館に置いてきたとしか考えられない。今回稽古するのは違う場所で、銅鑼門にある柔道館だ。この銅鑼門は香港の都心で、世界で一番土地の高い地区らしい。と、それはいいが、2回目の稽古でさっそく帯を忘れてくるとは決まりが悪い…。

時間はまだ少しあった。今から帯を取りに行ってもまだ間に合うかもしれない。アパートを出て、猛ダッシュで地下鉄まで行き、一秒でも早くジークンドー会館まで行った。
ところが、急いだのはいいが、10階で降りてみると扉が閉まっていた。しばらくノックしても反応がない。仕方なく帰ることにしたが、念のために入り口のおじさんに鍵はないのかと聞いてみた。鍵はないが、ジークンドー会館の責任者に電話することはできるらしい。だが、あいにく留守だった。今日はついてないらしい。

こうくると、今度は銅鑼門まで急いで向かうしかない。Cさんとの待ち合わせ時間になんとか間に合うようにしないと!そんなわけで、再び香港の街を走リ回ることになった。

銅鑼門駅の待ち合わせした場所に着てみると、Cさんはまだ着いていないし、しばらく待っても現れなかった。とにかく焦りまくりの一日だ!銅鑼門駅の周辺で探してみたが、相手はどこにも見つからない。稽古開始15分前まで首を長くしてCさんを待ったが、最後まで現れなかった。仕方ない、とりあえずは道場へ行こう。帯はないのだが…。

稽古開始時間より少し前に到着したはずなのに、もう基本稽古に入っていた。前回よりは大分人が多く、4、5列になっていた。中には子どもも混ぜて稽古していた。T先生に帯を忘れた件を伝えると、そこら辺にあった忘れ物の黒帯を貸してもらった。急いで着替え、ちょうど基本稽古が終わった頃に更衣室から出てきた。たくさんの老若男女の道場生に紹介された。これだけたくさん素敵な道場生がいるのも、T先生の魅力的な人間性のおかげに違いない。

基本稽古の後は移動稽古に入り、前回と同様、私が指導するように言われた。途中で回転の動きを入れると、道場生の皆さんが多少戸惑われた。香港では普段回転の移動稽古はやらないらしい。

後半の移動稽古ではT先生に横蹴りを入れるように言われ、号令をかけると、道場生のみなさんが身体の軸を返して前に向かって蹴るのではなく、そのままの姿勢で斜めを蹴るのが新鮮で、私も合わせてみた。

型は少年だけが行い、私が指導した。子どもに空手を教えるのは役5ヶ月ぶりで懐かしかった。指導員としての本能が出そうになり、自分の教え子じゃないのについ叱ったりしそうになったが、なんとか我慢した。日本の少年たちを懐かしく思う。みんな元気にがんばっているのかな…。

型が終わると、今度は少年のスパーリングが行われ、終わると子どもたちは返された。ここからは大人だけの稽古だ!さあて、次は何かな考えていたら、T先生が私に近寄り、言った「組手、やるか?」と。
「押忍!」
これを楽しみにしていた!サポータをつけながら、スパーリング前のあの独特な興奮を久しぶりに味わった。茶、緑帯の男子と一人ひとりかかり稽古式でスパーリングをした。後に知ったのだが、最初の相手はジャッキーチェンとも共演した香港の映画スターらしい。だが、そんな彼の組手にはクンフーのくせなどなく、戦い方が極真そのものだった。他の相手もみんなレベルが高く、勉強になるスパーリングをやらせてくれた。

ここでスパーリングの一部が見られます。ぜひご覧ください!
http://www.youtube.com/watch?v=d8h7iyF2lZk&feature=share


茶、緑帯の道場生と全員対合わせした後、最後は一人の青帯の若手選手と稽古を行った。稽古態度がまじめな彼はまだ20代前半で、香港支部の期待の星のようだ。以前にテコンドーの選手だったらしく、蹴りがとても上手だったが、接近戦の練習がまだ足りないようだった。

稽古終了後、中国式のしゃぶしゃぶ料理屋さんで打ち上げをやった。たくさんの道場生が参加し、面白い話がたくさん聞けた。T先生もいろいろと昔の極真の資料を持ってきてくださり、かなり貴重価値のものもたくさん見せてもらった。昔の極真におけるT先生の武勇伝も聞かせてもらい、改めて初代の極真は半端なかったんだろうなと思った。

しかし、それにしても香港人の食べっぷりといったらとんでもない!肉が来るが早いか、みんないっぺんにお湯に浸しはじめていたのがなんとも言えない光景だった。

また大切な経験ができたことに感謝!香港極真最高!

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