2012年1月29日日曜日

香港最後の夜

January 29, 2012. Written in Taipei, Taiwan.

香港最後の夜


香港最後の夜は極真香港の新年会でもあった。道場に来ると、いつもとは全然違う人数が集まっており、しかもどんどん増えていった。日本人も結構多く、特に少年は日本人が半分くらいを独占していた。香港滞在の後半は格闘技中心だったので、最後の夜、極真で出会った多く人たちに会えてよかった。T先生の一番弟子にも初めて会えた。普段は仕事で忙しくしているためになかなか来られないらしいが、一昔前は強豪の選手だったらしい。第7世界大会(私の先生が優勝した大会)に出場したし、香港のチャンピオンにも何度もなったらしい。今はあまり練習できていないらしいが、ガタイは今でもかなり良い。私が先生に挨拶するが早いか、先生は言った。
「今日は彼と組手をやりなさい。それから、バットも用意したから」と。
演武ですか!?そんなことを何も聞いていなかったので少しびっくりしたが、それはそれでいい経験じゃないかということでもちろん引き受けた。

全員が集まると、道場生は並ばされ、私は自己紹介をするように言われた。4回目の参加だったが、それでもまだ会ったことのない道場生がたくさんいた。日本語で自己紹介し、以前日本に住んだことのある道場生が広東語と英語に通訳した。不思議なもので、英語が話せても、空手着を着ているとなぜか口から出ない。

それからはみんなが回りを広がり、私は先生の一番弟子と組手を行った。4分間と、長い組手だった。練習不足だからか、彼はあまり攻撃してこなかったが、ガードが固いので攻撃しにくい部分があった。

下記のリンクをクリックすると組手動画が見られます。
http://www.youtube.com/watch?v=cobVes-kAvg&feature=related

組手が終わると、今度は二人でそれぞれ一本ずつバットを折ることに。練習せずの挑戦だったが、いきなり誰かに絡まれたって、練習はできたもんじゃない。なんとか無事に成功し、稽古前の演武が終わった。こんな機会をくれたT先生に大感謝。日本はともかく、海外で演武なんてそんなにない経験だと思う。

下記のリンクをクリックすると、バット折りの動画が見られます。
http://www.youtube.com/watch?v=LOWXcFduhgc&feature=related

この日は新年会ということで、千本突きと五百本蹴りが行われた。これをやるのも久しぶりで、翌日は筋肉痛になった。子どもたちも元気よく気合を出し、多くの若者が集まって最後まで必死に蹴っていた。極真香港支部は本当に魅力的な道場生ばっかりだった!

稽古終了後は道場にて打ち上げ会!お酒の注ぎ方とか、目上の方が話すときは正座するとか、T先生のところに新年の挨拶をしにくる道場生とか、本当に日本の道場とそっくりで面白かった。同じ海外の極真でも、日本人の先生がいるとまったく違ったものになる。私は日本人の父兄と話、見学にいらっしゃったジークンドーの師範と話、映画スターの道場生と話、日本語がぺらぺらな女の子と話、試合で勝ちたい元気な青帯の若者と話、中国拳法の歴史に詳しい人に話し、本当に様々な人と会話ができ、素晴らしい夜だった。

T先生に挨拶し、長い間世話してくださったことに対して感謝の気持ちを述べた。
「極真香港を忘れるんじゃないよ!またいつか遊びに来いよ!」
その言葉を胸に、私は約一ヶ月滞在した後、翌朝香港を後にした。

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