2012年1月30日月曜日

台湾の温泉と民族性について

January 30, 2012. Written in Taipei, Taiwan.

台湾の温泉と民族性について

たぶん、台湾という国は、世界で一番日本に似ている場所じゃないか、って思うことがある。町並みだけを見てても韓国といい勝負だが、人の精神性においても、日本人と極めて近いところがある。長年日本の占領地であったわけだから、不思議もない。ところが、中国や韓国と違うのは、台湾人には反日感がなく、逆に日本に感謝している部分が多いようだ。たとえば、日本人は台湾の鉄道を作り、農業を発達させた。
 日本の田舎の駅となんらの変わりもない。

そして、台湾の多くの温泉地を作ったのもまた日本人らしい。こんなにも多くの温泉地があるなんて、日本みたいで最初はびっくりしていたが、偶然ではないわけだ。

台湾の大抵の温泉は、男女で同じ風呂に入るらしい。もちろん裸ではなく、水着を着てから入るし、水泳帽の着用まで義務付けられている。男女のグループで来たので一緒に入れるのはうれしいが、温泉はやっぱり裸ではないとなんだかすっきりしない。あのリーラックス感ってのは、やっぱり裸であってこそのものだ。風呂から上がった感覚も、プールから上がったそれとさほど変わらなかった。だが、それはそうと、お湯加減は良いし、夕焼けを眺めながらの露天風呂も悪くない。波風呂がないのは少し残念だったが…(以前のブログ「波風呂と何も食べないドイツ人」をご覧ください)

ちなみに、台湾が日本に似ているのは、古いものばかりではない。台湾人が親日だからか、現代的な町並みや人の服装も日本の匂いがする。私の台湾人の親友が昔、一緒に上野で遊んでいた頃に言った言葉を思い出した。
「台北の町並みって、上野のこんな感じによく似てるよ」
本当にその通りだった。台北には東京の下町っぽい雰囲気が漂う。人の精神性も日本人っぽいところがあり、特に外国人に対する優しさは本当に桁外れたものだ。だが、同時に、日本人にないものも台湾人にはある。というのは、彼らは日本人と違い、とても大らかでシンプルな人たちである。日本人みたいに相手の社会的地位によって違う顔を作ったり、いつも自分と周りを意識して気をつかうような文化はあまりないようだ。これは日本の礼儀作法の基本であるし、決して悪いものではないが、もう少し台湾人みたいに素直で暖かい部分があってもいいではないかと思うこともある。でもまあ、どの国にも独特の民族性があり、それは良いか悪いかでは簡単に片付けられないものだ。日本がこんなにも独特な文化を世界に生み出したのは、特徴的な民族性あってのことだから。

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